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【Naturalグループ創始者に聞く、成長の裏側。“基礎を徹底しながら、自分の爪痕を残せる美容師であれー”】

【Naturalグループ創始者に聞く、成長の裏側。“基礎を徹底しながら、自分の爪痕を残せる美容師であれー”】

2013年10月に、栃木県宇都宮市にオープンした「Natural hair designing」。2015年10月には、茨城県土浦市に2店舗目となる「Lumiere by Natural」をオープン。その後もNaturalグループの勢いは増し続け、宇都宮、水戸、土浦に、合計8店舗を構えるほどに成長した。

今やコンビニよりも4.5倍多いと言われる美容室。Naturalグループはどういった価値をお客様に提供し、成長を続けているのか。

第一回となるNatural magazineは、Naturalグループ代表 今泉直裕氏に、まだ世に出ていない同グループ成長の裏側を伺った。

▲今泉直裕:茨城県石岡市出身。高校卒業後、東京都内の美容室に勤務しながら、通信課程で美容師免許を取得。その後、大型美容室に入社し、24歳で新店の店長に就任。28歳で独立し、栃木県宇都宮にNatural hair designingをオープンする。

2013年に、自身の美容室「Natural hair designing」を立ち上げた今泉氏。今も年間およそ4500名の指名客に対して、ハサミを振るう腕利きの美容師である。

たった一人で始めた美容室も、今では8店舗30名の社員を抱える美容室へと成長を果たした。

そんな今泉氏の美容師人生は、小学校2年生の頃に「理容室で刈り上げにされたこと」がきっかけで、幕を開ける。

「納得いかない髪型にされたことが本当に嫌で‥。それでもう、一生理容室に行かなくて済むように、自分が美容師になることを決意しました。」

そこから美容師以外の道は考えず、高校卒業後は都内の美容室で働きながら美容師免許を取得。大手美容室で採用が決まり、24歳の時に新店舗の店長まで昇格した。

 

訪れた人生の転機。フランチャイズオーナーか、独立か。

憧れの店長としてサロンワークと管理をこなす中、人生の転機が訪れる。28歳のときだった。

勤めていた会社から、“フランチャイズオーナーになるか独立するか”の選択肢を与えられたのだ。

「独立することを選びました。正直不安もありましたが、ゼロから自分の力で新たな美容室を作ることに挑戦したいなと。店長を4年間勤める中で、もっと自分の色を出していきたいと思うようになったんです。」

2013年10月、Naturalグループの記念すべき1店舗目「Natural hair designing」が、栃木県宇都宮市にオープン。コンセプトは、“全てのゲストを必ず美しくする”である。

▲栃木県宇都宮市にオープンした、Natural hair designing

オープンから10年の歳月が過ぎた今も、このコンセプトは変わっていない。

「ナチュラルという名前は、お客さまをご来店いただくたびに“自然”に良い方向に導いていきたいという思いで名づけました。」

「Naturalグループの美容室に通っていただくごとに、お客様のヘアスタイルを。そしてライフスタイルを段々と理想に近づけていくアプローチこそが、私たちの“色”です。お客様の理想をじっくり引き出し、それを実現していく良き伴走者が、私たちです。」

ゼロから美容室を作る選択をした今泉氏。それが成功だったかどうかは、火を見るよりも明らかだ。

▲愛用する道具に対しても、並々ならぬこだわりを持つ今泉氏。使用するハサミは、丁寧にメンテナンスが施されている。

基礎を徹底しながら、自分の爪痕を残せる美容師であれ。

美容室のミシュラン「カミカリスマ」や、日本最大級のアワード「HOT PEPPER Beauty Award」でGOLD Prizeを受賞するなど、毎年数々の賞を受賞するNaturalグループ。お客様にいつ、どんな時にお越しいただいても満足いただけるよう、スタッフ教育には特に力を入れているのだという。

「カットの基本は徹底的に教え込んでいます。例えばショートスタイルなら、どの角度から見ても美しくバランスの取れたスタイリングができるまで徹底的に鍛えます。」

良いカットには、お客様の“研究”も欠かせないと語る。

「切る前にはお客様の髪質や骨格が理解できるまで、たくさん触れること。お客様を研究しなさい、と教えています。また、お客様の髪や骨格に触れれば触れるほど、美容師としての経験値も得られます。」

▲定期的に開催される練習会では、今泉氏も現場に立ち、スタッフにカットの技術を直接教えている。

「一人として同じ髪質、骨格を持つ方はいません。質の良いオーダースーツを仕立てる時と同じように、私たちもお客様一人ひとりに合わせてヘアスタイルを作り上げていきます。」

教え込むのはもちろん基本だけではない。基本を徹底した上で、全員で大切にしている言葉がある。

「メッセージ性のあるカットをしよう。1cm切るだけなら誰でもできる。自分の爪痕を残そう。」

みんなのパワースポットでありたい。サロンワークと経営は両立できることを背中で語る。

今や美容室の数はコンビニの4.5倍も多いと言われる美容室。“選ばれる美容室”になるには、お客様の期待を超え続けなければならない。

Naturalグループでは、基礎を徹底した上で自分の色を出すこと。100点をとった上で、自分にしか出せない価値を提供することが大切であるということを、スタッフに伝えている。

「Naturalグループのスタイリストは、お客様の良き伴走者です。だからこそ我々は、“受け身”ではいけません。“お客様の期待を超えるモノ”を常に提案し続けるために、様々な経験をし、感性を磨くこと。これを通して、自分にしかできない表現をアウトプットすることも大切にしています。」

▲今泉氏自身も、8店舗30名を抱える今でもなお、基礎と感性を磨き続けている。2022年の年間指名客はおよそ4500名。個人売上についても、同グループ内でトップを走る。

「基礎や表現を突き詰めようと口で伝えつつ、自分の背中でも語ることも大切にしています。トップが足を止めると、仲間は腐る。仲間がついてきてくれる限り、どれだけ会社が大きくなっても美容師を引退することはないですね。」

「自分を信じてついて来てくれるみんなは、元々経営者になりたくて美容師を目指したわけではないと思います。だからこそ、私は経営をしながら現場に笑顔で立ち続ける。サロンワークと経営は両立できるということを体現し、みんなに夢と希望を与え続けたいと思っています。」

いつまでも、自分自身がみんなのパワースポットであり続けたいと語る今泉氏。お客様の理想を実現するべく、今日も丁寧に研磨されたハサミを振るう。